憲法コラム

2017年4月5日掲載

ペンネーム:Y.K.

 一番大事なことは、自分たちの社会のルールや運命を自分たちで決めることにこだわりたいかどうかです。自分たちで決めたルールや運命だからこそ、それに従いたいと思うかどうかです。

 自分たちが決めなくても誰か偉い人が決めたならそれでいいというのではなく、自分たちの社会のルールや運命を自分たちで決めることにこだわるのであれば、憲法を無視する政権を絶対に許してはいけません。憲法は、自分たちの社会のルールや運命を自分たちで決めるために必要な権利や自由を定め、国家権力を行使する者に対して、それらの権利や自由を侵害しないように命令をしています。

 自分たちの社会のルールや運命を自分たちで決めるには、自由に意見を言えないといけません。政府の政策について自由に批判的な意見を言えなければ、自分たちの社会のルールや運命を自分たちで決めることはできません。

 だから、憲法には、表現の自由が定められています。

 今はまだ自由に意見が言える状態です。
 しかし、憲法違反の安保法制を通したり、総務大臣が「電波停止発言」をしたり、憲法が蔑ろにされている気がします。最近では、監視社会を招き、自由に意見を言えなくなるおそれのある共謀罪法案が国会に提出されました。
 まだ自由に意見を言える今こそ、国民が積極的に声を上げる必要があります。

 戦後のドイツ国民は積極的に声を上げる道を選びました。ナチスの台頭を招いたのは、自分たちが積極的に声を上げて来なかったからだと深く反省したからです。そして、戦後のドイツでは政治教育が徹底されました。

 私たちもやらなければなりません。憲法を守らない政権は必ず選挙で落とすという意識を全国民が共有する努力をしなければなりません。国民が、憲法を守らない政権は必ず選挙で落とすという姿勢を見せなければ、権力の暴走を止めることはできなくなってしまいます。

 最後までお読みいただきありがとうございました。